恋の扉を開けて
田中さんとみどりちゃんと3人で神田の飲み屋へ寄った。

「乾杯!」ビールやサワーを飲んだ。

「田中さん、末永くよろしくお願いします。」

「近藤さんと塚原さんに来てもらえて僕も助かるよ。」

「まさかるりちゃんと一緒だなんて夢にも思わなかった。るりちゃん頑張ろうね。」

「うん、みどりちゃんの事務能力、すっごい技量だから、私も見習わなくちゃ。」

「るりちゃんたら、ほめすぎだよね、田中さん?」

「いやいや、近藤さんには頭が上がらないよ、僕も。」

「うわぁ、常務にそんなこと言われちゃって、舞い上がっちゃう。」

3人で話しが盛り上がった。

新しい職場にも慣れた。

神田は下町っぽくて古本屋街やスポーツ用品店や靴屋や

何と言っても巨大な電気街があってかなり独得な所だ。

私が高卒後に通っていた外国語の専門校もこの街にあった。

だから地理はよくわかっていた。

帰りに新しい携帯を物色しに電気街へ向かった。

大通りを歩きながら店頭を眺めた。

「ちょっと君、こういう者だが、興味ない?」

男性が名刺を見せた。

私は彼が差し出した名刺を読んだ。

「メイド・カフェ、ですか?」

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