恋の扉を開けて
俺は間違っていたのだろうか?

OLの彼女をメイドに採用し、カフェのサポートに起用し、睡眠時間も極力少ないまま使うだけ使い、今度は資格取得の勉強と言わせ、俺は何様だ。

上司失格だと思われても当然だった。

「セレナーデ」のオープンは先でいい。

彼女の今を大切に考えたい。

俺はそう結論を出した。

「ルリル。」

「はい。」

「なぜそうしたいのかを知りたい。」

彼女は俺の問いかけに視線を落とした。

俺は何かあると直感でわかった。

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