恋の扉を開けて
「閉店後はプライベート?」

「もちろんです。」

「もし予定がなかったら少しつき合ってもらえないかと思って。」

私の予感が当たった。

このお客は他のお客とは違うと思った。

「閉店後はルリルではありません。」

「わかってる。現実の君を知りたい。」

「ご無理をおっしゃるんですね!?」

私たちの会話を聞いていたエミィは専務のオフィスへ走った。

困ったお客を専務に対処してもらうためだ。

私はその数秒後カウンターの奥に専務の姿を目の端で確認できた。

次の瞬間私は専務の声を理解できなかった。

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