Dear.
のだけれども...



カタッ、カタタッ....カタッ..


「っっっ!!!!!」


屋根裏から聞こえる物音



鼠はなんとかしてほしい


信じられない、こんな物音男は気にならないのかしら?


いや、別に気にならない人がいてもいいかもしれないけど、兄さんくらいは駆除とか掃除とか...する人だと思ってたのに



これだと、遺品に清潔感や整頓を求めるのは無謀というものだろう




「お待たせしました」




「いえ...、」




物音に一人で耐えること、数分。



やっと、来てくれた沖田様



手には漆黒の刀と、後ろには二人の男の方がいた



軽い会釈をすれば、「かしこまることはない」と言われ、私の目の前に三人の殿方が座った



「初めまして、になるんだな。

俺はこの新選組の局長の近藤 勇だ。

はるばる江戸からよく来てくれた!」



見た目に反して、と言うとなんだか申し訳ないが、優しい方なんだ..なんて変な感想を抱く



「兄様がお世話になっていました。


武久 清史郎の妹の武久 慶です!」



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