都立白黒高校2年C組探偵団
「そのわりには顔色が悪いですよ?」

 と、由紀が突っこんだ。

「何かまずいことでもあんの?」

 さらに裕一も応戦した。

「ないない。それよりくだらんことを言ってないで、帰りなさい!」

 竹村教諭はこの場を逃れるために言った。

 もう誰も反論しないで、音楽室を四人とも出て行った。

 校内の探検は由紀の思いつきだったので、裕一と祥子は帰ろうとした。和也はチラチラと由紀の様子を伺っていた。

「ちょっと」

 と、由紀が言ったので、裕一と祥子は立ち止まり、振り返った。

「ん? どうした」

 と、裕一は帰る気満々だった。
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