都立白黒高校2年C組探偵団
「これは、やっぱり行かないと、気になる」

 と、祥子は言って、門を見ると、人が入れるくらい開いていた。まだ、学校内に人が残っているから完全に門は閉められていなかったのだ。

 四人はすんなり校舎に入れた。一階の踊り場で由紀は上を見ていた。

「やっぱり、音楽室に行ったみたい」

「それじゃ、行こうか」

 と、和也が言った。

「君達が先頭で頼むよ」

 と、怖がっているのか裕一は弱気だった。

「そうするよ」

 和也が由紀にアピールするかのように、由紀から懐中電灯を奪い、先頭で階段を静かに上がったので、みんなは後を追った。
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