都立白黒高校2年C組探偵団
「怒ってないよ」

 と、和也が言うと、由紀は微笑んだ。

「俺は、二年の山野裕一」

「同じく、山本祥子でーす」

「一年の坂久米由紀です」

「僕は……」

 和也は緊張して、言葉が出なかった。

「俺さ、全然、推理とかそういうの苦手なんだ」

 裕一は和也の状況を無視して話し始めた。

「そうなんですか……」

 由紀はうなずくしかなかった。

「こいつが好きでさ」

 裕一は祥子を指した。
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