カタキに恋をした。

「それは、楓を消すって事?」

秋斗「分かってるクセに~。
でもさー、どうせ消すなら最ッ高のショーに使ってから消そうと思うんだよ!

あぁ~…私ってば天才…。
全く、罪な男だと思わないか?♡」

気持ち悪い。
私を狂ってると言ったけど、アンタの方がよっぽど狂ってるわよ。

「その脳は兄さんの脳よ。
アンタが天才なわけじゃない。

勘違いしないで欲しいわ。
誰のおかげでアンタが存在してると思っ…ァアッ」

筏井秋斗は、突然私の傷口を指でえぐった。
傷口が開いて、血が出る。

秋斗「お前はいまいち自分の立場というものを分かっていないようだね。

お前なんて私が一声かければすぐに殺せるんだよ?」

「はッ…、笑わせないでよ。
成功したサンプルをアンタがそう簡単に殺すはずない。

それに、オリジナルは消せない。」

筏井秋斗はナースコールを押した。

秋斗「んーそうだねぇ、確かに簡単に死なれちゃ困る。

だけどね?
君は大きな勘違いをしているよ。

後少し研究が進めば、オリジナルは消すことが出来る。」

「…嘘よ。」

秋斗「さぁどうだろう?
信じるか信じないかはお前次第ってヤツだ。」

ガラッ

ナースコールを聞きつけて、看護婦が入ってきた。

「楓さーん?
どうなさいましたか?」

秋斗「すみません、兄妹の久々の再開に妹が興奮してしまったようで、傷口が開いてしまいました。」
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