はるこの遅咲☆妄想日記
清楚な洋服もいいけど

私は、和服を好んで着ていた。

もちろん、桐生も和服を着ている私が好き。

呉服屋へ行くことは桐生も知っていて、なんの疑いはなく私はそこへ出入りしていた。

半年前のことだった。

いつも私の担当は年配の女性だったのに、急にその方が転勤になったとかで

紹介されたのは、若旦那。本部から直々に通ってきているというから感心だった。

「今日も素敵な訪問着ですね。」そういうと、本当に自然な手つきで私の肩あたりに触れる。

桐生以外の男性にボディータッチされたことなかった私は、ちょっとドキドキしてしまい

それから、なんとなく若旦那がいる日にお店に行くようになっていた。

「こちらのお色のほうが似合いますかね。」そう言われると、そんな気がして私は嬉しかった。

ちょうどそのころ、名古屋帯の講習会もあって、私はこれがチャンスだと思い

早々、予約を入れてしまった。

「明日ですね」旦那さんからのメール。

「ハイ・・・」私たちはメールの交換をして、たまにやり取りをしている。

講習会は2時間程度。何事もなく順調だった。

講師を務める旦那さんは凛々しくって、私はその姿に興奮が隠せなかった。

休憩時間に送られてきたメールに私は唖然とした。

「このあと、外で会いませんか?」そんなお誘い・・・どうしよう・・・。

私は得も言わせず、待ち合わせのホテルへ向かってしまった。

昼間から・・・部屋でって・・・

ドアの向こうにいた旦那さんはつぶやいた。

「いいなりになるのが好きなんですね。」って

「え・・・そんな・・・」旦那さんのその冷淡な言葉に私はちょっと怖くなったけど

「は・・・・はい・・・」すんなりそう答えてしまって

旦那さんは私の手をとって部屋へ招いた。
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