弱くてごめんね……






建物の中にはゲーセンの他に映画館やボーリング、パチンコ、カラオケなどの施設がある。


私はそのフードコートで働いている。


その分バレる確率は減る。



建物の中に入ってゲーセンに向かう。



「やっぱり人多いなー」


「そうだね。やっぱりみんな浴衣だね」



そんなことを言いながら辺りに知り合いがいないかを確認する。



大丈夫みたい……



少し安心してりゅうくんの後をついていった。



「なにしよっかー」


「うーん。なんでもいいよ」



りゅうくんは辺りを見回して何か思い付いたようだ。



「じゃあ、あやかと会えるの最後かもしんないしプリクラ撮る?」


「えっ?」



私は少しびっくりした。


りゅうくんは滅多にプリクラを撮りたがらない。


りゅうくんと最後に撮ったのは約3年前だ。


それにゆーくんのことを思うと迷った。



でも、もしかして妬いてくれるかな?



そんなことを思ってしまった。



結局りゅうくんとプリクラを撮って立体駐車場に向かう。


私が場所を取ってりゅうくんは食べ物を買いに行った。


それからは花火を楽しんでりゅうくんに家の近くまで送ってもらって帰宅した。





< 20 / 31 >

この作品をシェア

pagetop