カワイイ系の男の子にはご注意を!?
「___みつるっ!ほら早く泳ぎいこーぜ!」
諒に手を掴まれてハッとした。
「おい、気持ちは分かるけど今はダメだ」
諒がボソッと呟く。
「あ、無意識だった…サンキュ…」
危なかった。
諒が止めてくれなかったらきっと2人の所に行ってた。
まだ付き合ってるとかじゃないんだ、落ち着け俺。
いつもの余裕はどうしたんだよ…、情けない。
無理やり気持ちを切り替えた。
ふと、ユナちゃんたちの方から俺たちへの話し声が聞こえたから笑顔で手を振った。
「きゃーー!!」
「…みつるの最大限のアピール…」
「…」
「ユナちゃんに手を振ったって、気づいてくれるといいな」
「うるせーよ」
今はこんな誤魔化したことしかできない。
俺は早く授業が終わるのを願った。
キーンコーンカーンコー_________
「俺、先行くな」
水泳の授業が終わり、着替えを済まして先に教室へ向かった。
もしかしたら、ユナちゃんとすれ違いざまに会えるかもしれない。
微かな希望を抱いたがユナちゃんと会えることはなかった。