双子ラヴァーズ☆
「よっ、レナ、おはよ」
その人物はシュリだった。
いつもと変わらないシュリの姿にホッとした。
「おはよ」
そう返して私は自分の席に座ってカバンを机の横にかけた。
シュリはすぐに机に突っ伏すと私の方に顔を向け口を開く。
「なあ、レナ今日暇?」
「え」
急なお誘いに私は驚いてシュリを見る。シュリはニヤリと笑って私の返事を待っていた。
後ろにはユウリがいる。この会話も聞こえているかもしれない。
そう思ったらどうしてもイエスと言えなくて、
「あ、今日はダメかも」
なんて苦笑いで答えてから、カバンから一限目のノートを取り出した。
シュリがどんな顔をしているかはわからない。
「ふ~ん。予定あるなら仕方ないけど」
ぼそっと言ってから、左隣が静かになった。眠っているのだろうか。
ちらりとシュリを覗き見る。案の定、両腕に顔を埋めて眠っていた。
避けようと思っていたわけじゃないんだけどな。
チクリチクリと胸が痛む。