PINKY DAYS
その日の放課後、放送係の集まりがあった。

3年の教室へ行く。隣には佐倉くん。
指定された席へ座る。また、隣には佐倉くん。

こ、こいつぅ・・・。
不意に怒りが沸々とわいてきた。

や、でも悪気はないんだし・・・ダメダメ。
自分で自分を叱る。

司会進行、すべて3年生の先輩がやってくれて頼もしいと感じた。

今日は自己紹介と、アナウンスと機械担当を分けるだけだった。
原稿の担当を決めるのは明日の6時限目の総合の時間らしい。

私は、アナウンスの方になった。

放送の先生の話が終わり、挨拶をして、私は廊下へ急いで出て行った。

由葵、待っててくれてるかなっ・・・。

急いで階段を駆け下りる。


「平山!」

私はビクッとして、立ち止まる。

バタバタと佐倉くんが降りてきた。

「忘れ物!プリント・・・、明日もいるからちゃんと持っておけよ。」

プリントが手渡された。

「あ、あの、ありがとう!」
大きな声でお礼を言った。

素直に、嬉しかった。
< 45 / 109 >

この作品をシェア

pagetop