PINKY DAYS
「由葵ーー!!よかった~帰ってなくて。」
ぱたぱたと靴箱前にいる由葵に駆け寄る。

由葵は振り向いて“あ!”という表情になる。
「うん、途中まで瑠香と紗英がいたからね。」
言い終えてから、にかっと笑う。

「ふぅ、つかれたー。」
そういいながら上靴を脱いで、運動靴を靴箱から出す。

「またまたぁ~結実ったら!どーせ佐倉がいて緊張して疲れちゃったあ~って事なんでしょ!?」

「違うて。恋じゃないのー。」
片足ずつ靴を履く。

「何よ~、強がりめっ!」

「いいもん。」
私はふくれっ面になる。

「ていうか、なんで佐倉くんのことを呼び捨てなの?」

「あいつ、どっかで見たことあると思ったら・・・、幼稚園一緒だったよ。」

「ええええ!?まじで!!!」

私はつい大声を出してしまった。
履きかけた靴がストンと落ちて転がる。

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