歌姫桜華





「……あ、みんな…」






 私を呼んだのは、大切な友達――――――……




「大丈夫!?姉ちゃん!!」



 美橙は着ていた制服の上着を脱ぎ、私の肩にかけてくれた。



「あ、ありがとう……」



 うぅ…寒い。

 8月でよかったぁ。

 けど、さすがに寒い。




「どうしたんだよ……」





 和也は顔を真っ青にしながら言った。



「突き落とされた」



 それだけ言うと、「誰にだ」とさらに聞いてきた。



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