恋する*memory~記憶をなくしたわたし~2nd
煌くんその大きな木に近づき……
足をかけた……
えっ……!?
「な、なにしてるの…?」
「見ての通り…木登り」
と、素っ気なく答えてくれた。
いや、見たらわかるけど……
理由を教えて下さい……
「お前も…着いてこいよ」
そう言いながら、猿のように登っていく。
馴れてる……
絶対いつもしてるよね…
木登り……
僕も言われた通り上ることにした。
だって…このままじゃ帰れないし……
いや、帰れないことはないけど、家の人に見つかったら怒られそう……
不法侵入とか…泥棒とか……
なら、煌くんと一緒にいたほうがいい。