恋する*memory~記憶をなくしたわたし~2nd
木登り……したことないけど……
煌くんが登っていた通りに、登った。
意外と簡単に登れて……それに…気持ちい……
風が吹くと葉っぱと一緒に揺れてる気分になれる。
葉っぱと葉っぱがぶつかり合う音も、心地いい。
「早く来いよ」
いつの間にか煌くんは二階の部屋に入っていて、そこから僕に声をかけた。
僕は急いで登り、太い枝を使って部屋へ入った。
「あっしまった!靴……」
と、足元を見ると、煌くんも靴のまま。
「土足でいいよ」
と、まさかの返事が返ってきた。
土足でいいんだ……