甘く寄り添って
先生は早速私を連れて出掛けた。

作家クラブの会合とは名ばかりで

都内の有名ホテルでの立食パーティーだった。

「あら、もっと暗いかと思っていたけれど、まるで宴会じゃない?」

「先生、ここ本当に会合場なのですか?」

受付でネームをもらった。

「信じられないわ。一体どなたがいらっしゃるのかしら?」

薫先生でさえ目を丸くしてパーティー会場を見回していた。

どの作家も秘書を連れていた。

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