甘く寄り添って
「時下先生、初めまして、榊です。どうぞこちらへ。いつもいらっしゃらないので僕らは寂しい思いをしていましたよ、紹介しましょう。」

薫先生は榊なる若手作家にうながされてグループの一つへまぎれた。

私は飲み物をもらいにカウンターへ向かった。

「君が貝原さん?時下先生の秘書の?」

「私、秘書ではないのですが。」

「僕は榊先生の所にいるんだ。菅原祥と言います。よろしく。」

「貝原悠です。」

「何飲む?」

「グラスワインを。」

「赤、白?」

「白ワインがいいです。」

菅原さんは丁寧に白ワインをグラスに注いでくれた。

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