甘く寄り添って
時下さんの車で出掛けた。

黒いロングドレスの他に

カラードレスとスーツ

それにシフォン地のアンサンプル

ワンピース、靴、バッグ、アクセサリー

最後にリップグロスまで揃えていただいた。

「時下さん、こんなに必要なのですか?」

「足りないと思うよ。」

「本当ですか?」

「向こうで買えばいいよ。」

「はぁ。」

「木曜日の午前中はエステと美容院に予約を入れておいたから必ず行くように。薫には許可を取ってある、いいね?」

「はい。」

私は心配した。

パーティでの先生の代役どころか

無事に渡米できるかを。

< 6 / 48 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop