ほんとうのこと
『僕は生まれつき目が見えないんじゃないんだ…事故で視力を失ってしまってね…』




『…』


私はまた手帳に文字を書いて好に見せた


「お姉ちゃんが《私も同じです》って…」



男の人は軽く頷いて


『よければそこの喫茶店でお茶でもどうかな?転ばせてしまったお詫びもしたいしね』




『…』

一瞬迷ってから

また好に返事をしてもらった


「お姉ちゃん《私も少しお話しがしたいです。》って」



なんとなく
もう少しだけこの人の話が聞きたいと思った…
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