ほんとうのこと
『そうなんだ…ごめんね。怪我してないならよかった…』


ほっと胸を撫で下ろすように
その人は呟いた



その声は私に対して

同情…していると言うより

心配しているようだった



私は手帳に文字を書き好に見せた


「あのっ…お姉ちゃんが《大丈夫です。こちらこそぶつかってすみません。心配してくれてありがとう》って言ってます。」



声が出せない私は
手帳に文字を書き

好に伝えてもらった…




けれど
男の人からの返事は
思いもよらないものだった



『そうか…君は想いを文字で表せる人なんだね。』



『…?』
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