今日、君が結婚します
「いいの?松原、今一人だよ。言うなら今かもよ」



教室の中に残るのは松原くんと私たち。後の人たちはみんな帰っちゃった。



今しかない。でも、そんなこと考えてもなかったから急に告白なんてできないよ。



「ほらっ、あっこ。あたし、外出てるから頑張って告白しちゃいな」



背中を押され松原くんのところに近づく。カバンを下げた寛子は『頑張れ』と手を振って教室を出て行った。



机に伏せている松原くん。


今の状況を知らない。教室には私と松原くんだけで私が声を掛けて今から告白しようと考えてるなんて知るはずもない。



心臓が口から飛び出そう。


でも、今なら二人だし、言える。言える。大きく深呼吸して口を開いた。



「・・・松原くん」



「ん?あっ、平瀬。どうしたの?」



「あ、あのね・・・私・・・松原くんのこと・・・」
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