恋愛学園
「うるさいよ、会長」


腹黒王子に刃向かうように牙を剥く青。
周りの腹黒王子に向けての悲鳴のような奇声はなくなり辺りが静まり返る。


女子の好奇な目が目の前にいる顔が整い過ぎてる腹黒王子と青に向く。
そんな視線も気にせず青は腹黒王子を睨み続けていた。
そして、腹黒王子は嬉しそうに笑い青を見ていた。



青が本当に腹黒王子を嫌いな事はわかった……けど、腹黒王子は?
あの表情はなんなの?




「杜川くん、その怖い顔をやめてもらえますか?私のパートナーが怖がってしまうので」



「……ムカつく」



え……パートナー!?
腹黒王子にもちゃんと、パートナーいたんだ!



「クリア出来なかったあなたたちには、罰ゲームをしていただきます」



「「「……は?」」」
「……え?」




突然発せられた腹黒王子の言葉に声が揃う。
待って、腹黒王子のパートナーの話はどこにいったの?
罰ゲームって、しかも……なんで?




「先生、あれをお願いします」



「おう!」



腹黒王子がそう言うとせっせと何かを取りに行く先生。
上下関係可笑しくない?
なんで、先生が生徒の言うことを聞いてるんだろう?まぁ、理事長の息子だけどさ……。




そして、先生が持ってきたのは一人だけが座れそうな四角い少し高めの背もたれのない椅子とよく見たことのある小さな箱だった。




「やることは、わかりましたか?」



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