恋愛学園
青もこっちを見ていて青と目が合う。
すごく心配そうな表情を浮かべて、私を見ていた。
何をそんなに心配してるのかな?
なんだろ、私……あの顔を小さいときに見たことある気がする……。
何分経ったかは知らない、実際は数秒だったかも知れないけど……私にはすごく長く感じるくらい遠くも近くもない距離で見つめあっていた。
「……芹那さん?」
「……っ、え!?」
視界にいた青が一瞬にして消えて私の名前を呼んだ人の顔でいっぱいになる。
「……琉宇先輩……」
「八王子先輩……?」
そう、私の視界を埋めたのは腹黒王子だった。
腹黒王子に驚いたような声を出す桃也。
腹黒王子が来たせいでやっと静かになりだしそうになった場所が耳を塞ぎたくなるほどにうるさい奇声のせいで煩くなった。
なに、この人は……神なのか?女子の中で。
腹黒王子を見て倒れる人や拝む人が居た。
真ん前でそんな女たちの中で神的な顔を見て倒れない私は異常なのかな?
「クリアできない男が二人もいるなんて情けないですね」