恋愛学園
普段の会長の顔に戻って俺らを見渡す。
喧嘩でペアを変えた俺らへの注意と俺への牽制を含めての罰ゲームってことか。
「……会長、負けないから」
「私はなんでもしますよ?」
スタート位置の手前でそう言うと会長は振り返らずにそう言った。
「青、桃也!!無事か!?おぉ、憂無事やったんやな!変な声聞こえてきた時は焦ったで?芹那、どうしたんや!?」
「豹、うるさいよ?」
「豹、うるさい」
最初の場所に戻ると豹が柊花を連れて俺らのとこまで来た。
そして、被る俺と桃也の声。
「憂をまた泣かせる気?」
「芹那ちゃん起こすつもり?」
「す、すまん……」
豹は見かけによらず仲間思いだし、心配かけたんだろうな。
俺と桃也の声に萎縮する豹を見て笑う。
「心配してくれてありがと、豹」
「お、おう」
照れたように笑う豹。
「会長もいないし、各自部屋に帰ろっか。憂、帰ろ?」
「うん!」
「そーだね、芹那ちゃん寝かせてあげたいし。じゃあね?」
「じゃ、また明日やな!柊花、寒ないか?ほな、ダッシュで帰るで!」
「眠い……」
桃也の声で自分たちの部屋に帰る。
俺も早く帰らないとね。
「……芹那ちゃんが思い出しませんように……」
そう願いを込めて芹那ちゃんの額にキスをする。
――青side END――