恋愛学園
――青side――
「……お……あ、お……青っ!」
「……憂っ!?」
「俺だよ、桃也。憂もいるよ」
「……桃也……なんで、芹那ちゃんは!?」
目を覚ましたら周りに黒服はいなくているのは桃也と憂がいた。
芹那ちゃんといるはずなのになんで……?
「いまから芹那のとこ戻るところ。憂が杜川くん杜川くんって言うから」
「芹那ちゃん置いてきたの!?」
こんな暗いとこに一人なんて発作が出るんじゃ……。
「芹那、なんか病気あるの?」
「病気じゃない……けど。暗所恐怖症」
「暗所恐怖症?マジかよ……暗いのに慣れてないから怖がってるだけかと思ってたな。早く戻らないと……」
「いや、俺が行くよ……どこ?」
「俺たちの目的地の木の下」
「桃ちゃん……芹那ちゃんいる」
「……いるわけないよ、憂」
「ほら……」
「「……え?」」
憂の指さした方を見ると確かに芹那ちゃんがいた。
ついでに会長も。
「皆さんがお探しの子はこの子ですか?」
「八王子会長、なんで……?」
「会長、返して」
会長にお姫様だっこされてる芹那ちゃんは泣いていた。
「杜川くん、あの時と似てますね」
「……返して…… 」
「いいですよ、今日は返します。けど取り返しますよ私は芹を」
「……あんたなんかにはもう二度と渡さないよ」
会長の腕の中から自分の腕の中に戻ってきた芹那ちゃんを見て安心した。
会長、芹那ちゃんを芹って呼んだ……本気か。
「では、長谷川くんと原田さんが待ってますから戻りましょうか?ダメですよ、喧嘩しただけでパートナー変えるなんて。離れたくなるのは分かりますけど違う相手なんて嫌だったでしょう?まぁ、それを分からせられたかなと思いますよ?」