恋愛学園
「城崎さん、早くしてくれる?」
「…………はい」
人の気も知らない先生は黒板に問題を書き出す。
これ、どうやって座れば……?
人の上に座ったら二人共黒板の文字が書きにくくなるだけでしょ……。
「ほら、おいで」
声が聞こえてすぐに腰に腕を巻き付けて力強く引き寄せられて私の体は気が付いた時にはもう……青の膝の上に座らせられていた。
「…………っ!?ちょ、青……近すぎなんですけど」
「……ん~?芹那ちゃん、暖かいね」
うん、やっぱり青とは会話にならない。
腰にガッチリと青の腕が巻き付いていて逃げるという選択肢は出来なかった。
しかも、肩に顎を載せてるから耳に息がかかるっ!!
髪を伸ばせば良かったと初めて短いことを後悔した気がする。
「あっ、足は大丈夫?痛い?」
「だ、大丈夫……」
これじゃあ、足どころじゃないし。
それに、青の手当てがすごいのかは知らないけど最初と比べたら全然痛くない……。
「あれ、顔赤いけど風邪?」
絶対、わざとだろ……こいつ。
笑ってるし。
「誰のせいだと思ってんの……はぁ。ていうか、これ以上は私に何もしないで」