恋愛学園



「城崎さん、杜川くん。ラブラブなのはいいけど授業中は少し控えてね」



黒板の方を向いたまま先生がそう言うと周りからは笑い声が聞こえてきた。
恥ずかしいんですけど。
しかも、ラブラブじゃないし。
それに、授業中は少し控えてねって何?普通は怒られるところだしね。




「じゃあ、杜川くん……この問題解いてくれる?」



問題を黒板に書き終えた先生がやっと生徒の方を見たと思ったら青が当てられて内心、ざまぁみろって思ったけど……。
うわ……難しそう。青も解けないでしょ。




黒板に目を向けるとずらっと文字の羅列が並んでて、全然わかんなかった。




「……これは、あーだから……こうで……こうですよね?」




「…………うそ!?」




「正解。さすがね、杜川くん」





えっ……青って頭良かったの……?
青を見ると"何?"という顔で私を見返してきた。




「……青って頭良かったんだ……」




「……えっ、あぁ……うん?小さい頃いっぱい勉強させられたからね」




えっ、青の小さい頃ってガリ勉だったの?
ガリ勉がなんで、こんな悪魔に……?
でも、少し表情が暗くなったのは……私の気のせいかな?






――キーンコーンカーンコーン。






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