一度きりの誓いを
(あ…)
これって助けを求めるべき?
いや、でも迷惑かも…
で、でもどうしようもないし…
私は上手く頭が回らず俯いてしまう。
「あっ、お姉さん顔見せてよー」
(…うざい)
私はイライラがピークにさしかかろうとしていたのもあり、顔をあげ、クルリと背を向ける。
そして強引にもその場から立ち去ろうとする。
けれどそう上手くことは進まないわけで、
「逃げんのかよ」
ガッと手首を掴まれてしまう。
強制的に歩みを止められてしまう私のイライラは増すばかり。
しかし、それでも私は平静を装い和やかに言った。
「ね、離してくれない?」