嘘つき、でも騙されてあげる

美弥子さんは、｢夢花に映画出演の話しは少し聞きました。


その話しにも驚きましたが、


まさか須藤さんの映画だなんて思ってもいなかった。｣


『僕も最初夢花を見た時驚きました。


あまりにも優里に似ていて、優里が生きているのかと思いました。


夢花は優里の事は知らないんですね。』



｢夢花には何も話していません。私と主人の子として育てて来ましたから。｣



俺は悩んだ。夢花に真実を話してよいものか？



『美弥子さん僕は、真実を夢花に話そうと思っています。


夢花は僕と優里の子ですね？


でもそれは、夢花を僕が引き取りたいとかではないです。

今度の映画にどうしても夢花に出てもらいたくて、


優里がいつか言って夢を叶えてやりたい。


勝手な言い方ですが、僕は今も優里を愛しています。だから優里との約束通り誰とも結婚はしませんでした。』