嘘つき、でも騙されてあげる
私は携帯の電源を切っていた。



卓斗と二人だけの大切な時間。



どんな事をしても守りたかった。



司を裏切った事も真南を傷つける事になっても、



私は卓斗との時間を誰にも邪魔されたくない。



みんなにどんなに非難されても卓斗といたかった。



パパもママも心配してるだろう。



でも連絡が出来ない。



声を聞くのが怖い。



ごめんママ今は連絡が出来ないよ。



卓斗がシャワーを浴びて出て来た。



バスタオルを巻いただけ。


上半身は裸。



目のやり場に困る。



そんな私を見て笑う卓斗。


「みんな見てる訳だし平気でしょ。」



私は顔を横にブンブン振った。



だって私は卓斗みたいに慣れてないんだからね。



「夢花も早くシャワー浴びておいで。」



私はバスローブを着て、制服と下着を持ってバスルームへ走った。





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