Angelic Heart 【教師×生徒の恋バナ第二弾】
「地主神社…ですか?」



「縁結びの神様が祀ってあるんです。」



「それは存じ上げております。

解せないのは、何故私が一緒に行くのかということです。」



私の気持ちは、坂道を転がるように加速している。



今日1日で、坂下との距離はだいぶ縮まったはずだ。



もう、このまま秘めておくなんてできない…。



「私、先生のことが、す…。」



好きって言う前に、唇を塞がれた。



坂下の左指が、私の唇に触れた。



「アンジェ、その言葉は言うべきではありません。

私には、妻と息子がいます。」



そんなこと言わなくたって、分かってる。



私の唇を塞ぐ左薬指には、銀色に輝く指輪がはめられているから…。



ライトに照らされたその光は、冷たく私を拒絶する。



坂下は困ったような顔をすると、私の唇から手を離した。



『坂下に近づいた』なんて、錯覚だったんだ…。



なんで、そう思ってしまったんだろ?



泣きそうになった時、さっきまでいたレストランの扉が開いた。



梨香や蒼と、鉢合わせてしまった。















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