姫様参上!
「あのさ、えっとー……杏子ちゃん?だっけ。ちーちゃん見なかった?」
「……愛海様が、私の名前を覚えてくれてた……!」
あ、質問完璧スルーね。
「マジで⁈いいなぁ〜!」
「あたしも名前読んでもらいたい>_<」
おいおい………
名前くらいで羨ましがるなよ。
私一応女だよ?
はぁ………制服スカートにすればよかった。
あ、実は制服、2種類あるんですよっ。
まぁ、下がズボンかスカートかってだけですけどね。
「あ、あの……私の名前覚えてます?」
小柄でロングな子が聞いてきた。
この子……確か………
「あ、愛ちゃん。」
あいじゃないよ。
めぐみだよ。
「覚えてて……くれたんですね……!」
「まぁ、何回か会ってたしね。」
「あの……私……愛海さんの恋、応援できません。」
「へ?」
「あ、私も無理。
愛海さん。あんな奴やめましょう!」
「ん?」
みんな何言ってんの?
「どうして相田なんですか⁈」
「………彗月?」
「は、彗月って……もう付き合っていらっしゃるのですか!?」
「そんなぁ〜!
嫌ですよ〜!愛海様はいつまでもみんなの王子なんです〜!」
「お、王子って……」