赤い靴
ずっと
ずっとみていたの。

あなたのことを。

私、寂しかったの。



私をみつけてくれたら

あなたを素敵なところへ連れていってあげる。














あたしの宝物おしえてあげる。

それは、この赤い靴。

素敵でしょ?



あたし、おでかけするときは

いつもこの赤い靴をはいていくの。

小学校に行くときも

ママとお買い物に行くときも

遊園地に行くときも。



行くところがないときだって

この赤い靴をはいていれば

素敵なところへたどり着くの。



ママは

赤い靴はちょっとハデだからやめなさい

って言ったんだけれど

あたしはこの赤い靴が

どうしても欲しかったんだ。



だって

話しかけてくる靴なんて初めてだったし

お友達になれそうだったから!







< 1 / 2 >

この作品をシェア

pagetop