ORANGE SNOW
―――…
「ふぅん…」
窓辺で庭に見える二人の少女を目を細めて見、手を組んでいる紅茶色の少女―さくらは、そう声を漏らした。
その横ではくるくる、と二人の会話を発している小さな音符が回転しており、戸惑ったような蓮華が立ち尽くしていた。
「蓮華、もうしまっていいよ」
「あ、あのお姉ちゃん。
やっぱり盗聴なんて…」
言われた通りに音符に手を触れ消えさせると、さくらに話しかけるが、さくらは首を降った。
「私達には知る権利ってのがある。
まぁ、自分から話してくれるみたいだけど」
そう言うと窓から目を話し、蓮華を見てふっと笑う。
依然と蓮華は不安そうだったが、さくらの「朝ご飯作ろうか」という促しに、大人しく頷いた。
―――時だった。
「―――――ッ!」
唐突に、とてつもない破壊音と、誰かの甲高い声が近くから響いてきた。
驚いて二人は立ち止まり、顔を見合わす。
同時、何かが燃える焦げ臭いがあたり一面に広がり、蓮華が首を傾げた。
「今の声、セルだよね…。
なんか燃やした?」
「違う。
この大きな音、隣の部屋な気がする」