嘘つきより愛を込めて~side Tachibana~
「……あのね、そういう問題じゃ……」
子供を作る気満々の翔太と話していると、頭が痛くなってくる。
……そりゃあ、私だっていつかは欲しいけど。
少しくらい、二人で過ごす時間もあったらいいなって思ったりもする。
「女か……いや、男の方がいいな」
「気ー早すぎ」
そういえば、翔太って子供大好きなんだっけ……。
寧々のことも、献身的すぎるくらい率先して面倒見てくれたし。
色々と妄想を繰り広げている翔太は本当に楽しそうで、見ているこっちまで笑顔が伝染ってしまった。
「そういうわけで急がないとな。女が年上すぎるのも大変だろ」
「……何の話?」
「俺たちの間に男が生まれたら、寧々と結婚させるんだよ。いとこ同士だし問題ないよな」
「ば、ばっかじゃないの!全く、何を言い出すかと思えば……」
「そしたら寧々も俺たちの娘になるし、一石二鳥だろ」
「ほんとばか……」
目を輝かせながら夢物語を語る翔太に、私は呆れた表情を向ける。
甘えるように降ってきたキスに溺れながら、私はまたシーツの波の中に再び沈められかけていた。
「……夢見るのは自由だけど、なるべく手加減してね」
目を閉じた私の頭を、翔太の大きな手が優しく撫でてくる。
私が翔太にそっくりな男の子に振り回されるのは、そう遠くない未来の話――。
番外編 幸せの涙【完】
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