隣に座っていいですか?これはまた小さな別のお話

お金に困ってるのか小学一年生。

もしやカツアゲかっ!!!

「桜ちゃん。どこかの悪いお兄さんとかお姉さんに『金持って来い』とか言われた?カツアゲされた?」

ギャング?族?
総長?埠頭?倉庫?姫?

頭の中がクラクラする。

族に入りたくて
その入団儀式?

誰だよ
こんな可愛い私の娘を族に入れようとしてんのは。
まだチャリンコも上手に乗れないんだよ。
カンベンしてよーーーー!

桜ちゃんの肩を掴んで焦ってると

「ちがうよ。カツはあげないよ。桜はおりょうりはスキだけど、アブラをつかったおりょうりは、こわくてできません」
笑われてしまった。

カツアゲって
そっちじゃないけど

まぁいいか
違うのだな。ホッとした。

「どうしてアルバイト?」
おこづかいは月500円渡してる。
相場はわかんないけど安かった?

それでも親バカだから
(夫はバカな親だけど)
お菓子とか本とか
桜ちゃんが喜びそうな物をたまに買ってあげてる私達。

「欲しいモノがあるの」

目が真剣だ。

何が欲しいんだろう。

また犬とか妹とか
言わないだろうな。

ドキドキしてると
桜ちゃんは目をキラキラさせて

「妖怪ウォッチが欲しいです」

って言われた。
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