隣に座っていいですか?これはまた小さな別のお話
「先生がきていい日に、まるをつけてください。だって」
先生が家に来る。
あの
西島秀俊に似た
ちょいとイケメンな先生がやってくる
いやイケメンは関係ないんだけど
どっどうしよう
何を話せばいいのだろう。
まだ桜ちゃんと一緒に生活して短い時間だし
知り合って一年ぐらいだし
細かい事を聞かれても
ここに引っ越す前の子供時代を知らないし
大好きなお母さんを3歳で亡くした心の傷もあるかもしれないし
うわぁー!!
私って
思えば自分の事でいっぱいいっぱいで
ダメダメじゃん。
プリント抱えて
ソファにグッタリ倒れてしまう。
「いくちゃんママ。どうしたの?」
ペチペチと背中を叩く娘
心配させちゃママ失格。
「何でもない。晩ご飯をハンバーグにしようかコロッケにしようか悩んでるの」
「そっか、さくらはハンバーグがスキだから、ハンバーグにしよう。おてつだいするよ」
何ていい子なんだろう。
昔から苦労してるから
いい子に育つのかな
色々とガマンしてきたのかなぁ。
私は起き上がり
桜ちゃんの身体を抱きしめ
「桜ちゃん。いい子でいなくていいんだよ。たまにワガママ言いなさい」
そう言うと
「じゃあね」
「うん」
「ようかいウォッチのめざまし時計がほしいです!」
はっきり言われた。
よし。大丈夫だ。
さすが紀之さんの娘。欲しい物はきっぱり遠慮なく言えるな。
問題なさそうだ。
「ハンバーグにしようか」
桜ちゃんの発言を無視して立ち上がり、プリントを冷蔵庫の横に貼りつけた。
あとから紀之さんに見てもらおう。