隣の悪魔はご機嫌ナナメ
「2年前、何も言わずにいなくなったのは悪かったと思ってる。でも今俺はここにいるんだ」
そう言った青久の声が、あの頃みたいに優しい。
「青久……」
「これから、俺とよろしくな」
青久の言葉ひとつで、今まであたしが
どんなに泣いてどんなに傷ついていても。
何でもなかったように思えてしまう。
「うん……」
「じゃあ聞くけど、昨日のあれはなに?」
たちまち声色が変わって、
ちょっと怒っているような表情の青久。