齧り付いて、内出血
動かない。
仕方ない、もう一発…
「ん…、」
危険を察知したのかその人は小さく呻いた。
良かった、生きてる。
さすがに死体は見たくないもの。
『大丈夫ですか?』
暗くてよく見えないけれど、多分この人女性だ。
多分、っていうのは物凄く大柄だからなのだけど。
ショーモデルさん、とかなのかな。
『立て、ますか。こんなところで寝ころんでたら死にますよ。』
その人はこくりと頷いて、ゆっくりと立ち上がった。
…うわ、やっぱり大きい。
『家、帰れますか。』
私の問いかけに、首を横に振る。
家がない…だと?
いや絶対嘘ついてる。
家がないような感じの人じゃないもの。
着ている物が高級だってことくらい、そういうのに疎い私にもさすがにわかる。