苦恋症候群
「お、おはよう、ヤマくん……」
「葉月、起きるの早いな。まだ7時か」
そう言って枕元の目覚まし時計を手に取った彼は、状況こそおかしけれどいつもの様子で。
……ヤマくん、すごい普通。ああそっか、昨日の晩のアレは事故みたいなもんだから、なかったことになるのか。
うん、そっか。じゃああたしも、いつも通りにしなきゃいけないのか。
……いつも通りって、どんなんだったっけ。
「……葉月?」
胸もとの布団を握りしめて固まっていたあたしを不審に思ったのか、ヤマくんが名前を呼ぶ。
ベッドボードにまた目覚まし時計を置いて、少しだけ上半身を起こした。
その拍子に、するりと彼の肩から布団がすべり落ちる。
……うあ、やっぱりヤマくんも、服着てない。
そうだよね、服はベッドの下に、散らばってるもんね。そりゃ裸だよね。
意外とヤマくんの身体つき、かっちりしてたんだな。スーツとか私服の上からじゃ、わかんなかった。
「葉月、起きるの早いな。まだ7時か」
そう言って枕元の目覚まし時計を手に取った彼は、状況こそおかしけれどいつもの様子で。
……ヤマくん、すごい普通。ああそっか、昨日の晩のアレは事故みたいなもんだから、なかったことになるのか。
うん、そっか。じゃああたしも、いつも通りにしなきゃいけないのか。
……いつも通りって、どんなんだったっけ。
「……葉月?」
胸もとの布団を握りしめて固まっていたあたしを不審に思ったのか、ヤマくんが名前を呼ぶ。
ベッドボードにまた目覚まし時計を置いて、少しだけ上半身を起こした。
その拍子に、するりと彼の肩から布団がすべり落ちる。
……うあ、やっぱりヤマくんも、服着てない。
そうだよね、服はベッドの下に、散らばってるもんね。そりゃ裸だよね。
意外とヤマくんの身体つき、かっちりしてたんだな。スーツとか私服の上からじゃ、わかんなかった。