大好きな彼女
「おーい、次はバトン渡しの練習だ」

先生はそう叫んだ。

その指示に従い、俺らは、いつも通り
一列に並んでバトン渡しの練習をする。
俺の後ろには凛花がいるはずなんだけど・・・
今日は生徒会の仕事でいない。

最近、平田のことを意識しているのか、
凛花の顔が見れなくなった。


体育祭の練習が終わった。

「れ、んー、お疲れー」

「優雅、行こうぜ、生徒会室・・・」

「あ、おう」

俺は着替えて、急いで生徒会室へ向かった。
多分、凛花はいないだろうけど・・・

結構長引いたからな・・・

生徒会室へとつなぐ廊下に出た。
そこは一階で、靴箱が見える。

その靴箱には、平田と、凛花の姿が映る・・・

「ちょ、優雅・・・」

「ん?」

「ん?じゃねぇよ、見てみろよ・・・あれ」

俺は凛花と平田を指差した。

「えっ・・・」

優雅は目をまん丸にして、驚いている
表情を見せた。







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