パパは幼なじみ

PART3

自分の料理を振る舞うと、高田はすんなり帰っていった。
私と拓人との関係を聞くこともなく、徹くんの話を出すこともなく…
ただ、父親の仕事の都合で転校した北海道での話を延々と語っていった。



「いや~、愛ちゃんのご飯うまかったな!」
「そうだね」

私は結局、一口も食べなかった。
満足げな拓人には、無愛想にだが一応返事をした。

「どうした?真奈。なんだ、ふてくされてるのか?」
「別に」
「大丈夫だ。真奈の朝ごはんだって、すごくおいしいから。愛ちゃんとは別のうまさがあるっていうか…う~ん…真奈みたいな素直な味がするっていうか…」


フォローしてるらしい。


「まぁ、愛ちゃんの料理が天才なら、真奈は秀才だな!」

天才と秀才、どういう違いで言ってるのか。
分かんないけど、それよりも聞きたいことがある。

「私が帰るまでの間、高田…先生と何かなかった?」

高田と拓人の2人きりの時間があったことが不安だった。
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