パパは幼なじみ

PART3

携帯の時計は4時30分を示している。
この間、徹くんの話を聞き始めたのとほぼ同じ時間。一応拓人にメールをいれておこう。

「ちょっと待ってね」
「メール?」
「うん。徹くんと話をした2日間、連絡もいれずに遅かったから怒られちゃって…」
「そっか。ごめんね」


初めてこの店にきたのは、勝手に彼女にされた日だった。徹くんと藤島明正とありさが、幼なじみとしてどれほど仲が良かったかを熱弁された。おかげで思い出話には、ずいぶん詳しくなった。


そして2回目。前日に教えてもらえなかった私を彼女にした理由、それを聞いた。ニセカップルを演じることを承諾した日だった。
徹くんの話した内容は、今もよく覚えている。
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