幼なじみと秘密の時間
急いで教室に戻ると、舞が血相を変えて
こっちに向かってきた!



「ちょっと!!!っっ」



舞は文句を言おうとしたが、私の鎖骨あたりを
見ると、ハッとして言うのをやめた。


時間差で、和弥が教室に入ってくるのを
舞はチラッと見ると、私の耳元まで寄ってくる。



「そーゆーことね!リアルなの付けられて
きたんだーー」



みんなに聞こえないくらいの小さな声で
そう言うと、ニヤニヤして私を見た。



私はヤバい!と思って、顔を赤くして舞を見た。



「蘭!あとで、ゆーっくり聞かせて
もらうからねー」


とニヤついている。



「でも、大丈夫~?
今日祐希くん、来るよね…?」


私が目を見開いて焦ると


「しーらない!!」


と言い残して、準備に帰って行ってしまった。



私はすぐに、和弥を捕まえて腕を掴んで
下にぐいっと引っ張り、背伸びをして
耳元に言った。

「何だよ、さっきの続きしたいのか?」

この期に及んで、そんなこと言ってくるし。。

「ねぇ!今日祐希来るんだよ!
どーするの?気付かれたら…」


「だからだよ。わざとやった!」

「え?わざと?」


意味深な笑みを浮かべて、私の元を去った。


わざとって…どーゆーこと?

はぁ…どーしよう。。


でもみんな付いてるし、気付かれないよね…?



私は楽観的に考えることにした。



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