幼なじみと秘密の時間
暗闇の中、2人で抱き締め合って、見つめ合った。

和弥は、かなり照れた顔で私の頬を触ったり
髪の毛を撫でたりした。
こんな和弥、初めて見た。


「蘭、今まで言えなかったけど、スキだ!
オレもお前がいないとダメなんだ。
お前に素直になれない分、他の女と遊んでた
だけだから。これからは、蘭だけにする」


和弥の初めての告白に、うれしくて
うれしくて、涙がポロポロ流れた。



「うん、ありがとう」



必死に笑顔を作って、私も答えた。
和弥も優しい笑顔で見つめてきて
私の目から流れる涙を、手で拭ってくれた。



ゆっくり和弥の顔が近づいてきて、そっと
唇にキスが落ちた。

ゆっくり離れて、私を見つめた後、


「スキだよ…」


再びキスが降ってくる。
今度は、何度も何度も角度を変えて…。
どんどん甘いキスに変わった。


和弥は、私を強く強く抱き締めて
私も答える様に、和弥の首に腕を回す。


しばらくして、和弥の舌が私の口の中を
やさしく癒やし始めた。
そして、どんどん深く深く、激しいキスに変わる。


和弥のことを、身体中が求めているのが
わかる。
もっと…もっと…と和弥を求める。



暗闇の中、私と和弥に街灯が当たり
スポットライトの様に照らされている。


その光の中、私たちはひさしぶりの
キスを堪能した。





それを、遠くで祐希が見ているのも知らずに。





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