~D*A doll~
そんな瑞樹をあたしは一瞥して、いち早く諷都くんに悲惨な状況を聞いてもらうため階段を駆け下りた。
チラチラと青に囲まれた赤と金色が見える。
「ふーーうーーーとーーーくーーーーうーーーーんっ!」
そして勢いよくその中へ飛び込み、視界に入った諷都くんへ抱き着いた。
「いっ」
小さくうめき漏れが諷都くんから漏れた。……ちょっと勢いが強すぎたかな。
申し訳なく思って、少し体を離して諷都くんの顔を覗き込む。
「ご、ごめん……。痛かったよねぇ……?」
お腹の衝撃が強かったのか、片手でお腹を押さえながら眉間にしわを寄せている。
そんな諷都くんにアワアワと慌ててしまうあたし。
諷都くんの制服をつかんで、顔を覗き込もうとすると。
「………オイ、てめぇ莉々花」
ぐいっと力強く何かに引かれ、あたしの口からは全く可愛くない声が漏れてしまった。
「ちょ、ちょっと何!?」
あたしを引っ張った人物……龍翔に視線を向けると、なぜか不機嫌に顔をゆがめていた。
「……な、何?」
その迫力に語尾が弱まってしまう。だって怖いし。
「諷都になんか抱き着いてんじゃねぇよ」