~D*A doll~







「莉々花。莉々花」






ユサユサと揺さぶられる。







「……莉々花。テスト終わったのにいつまでお前は学校にいるつもり?」







懐かしいような、声が聞こえる。







あれーーーーー誰だっけ。








深い意識の底で声の相手を探そうにもただ眠さが襲うばかり。







誰だっけ。






相手を探すように手を動かせば、ひんやりとした感覚に思わず飛び起きた。







「っ!?」








勢いよく起きた目の前にはプリントの束を持っている咲哉くん。







あれ、あたし寝てた…?







咲哉くんの後ろにある時計を見ると確かテストが終わってから一時間以上たっていて。








「鍵閉めるからほら立て」







パシリ、と手に持っているプリントであたしの頭を軽く叩いた咲哉くん。







よく回らない頭でとにかく立ち上がった。







「莉々花、無防備にこんなとこで寝るなよー?馬鹿な奴ら多いんだから」







寝起きの頭で咲哉くんの言っていることをぼんやりと認識したままとにかく頷く。








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