隣人
「ちょっとどういうつもり?あれは完璧に誤解したわよ」
「そんなのさせときゃいいだろ」
結局あれから真っ直ぐ家路に着いた私達。でもなぜか隣人は私の部屋でくつろいでいる。
なんだろうこの図は…。
「明日説明する身にもなってよ!」
「ホントの事を言えばいい。彼氏と別れた夜に俺に抱かれたって」
「そんな事言えるわけないじゃない」
「それが事実だろ」
やはりこの男は嫌みで意地悪なヤツだ。
こんなのと寝てしまった自分に嫌気がさす。
「それにお前、帰りたかっただろ?」
「え…」
「あの場に馴染んでなかったし」
「そ、そんな事ないわよ。どっちの彼にするか迷ってたんだから」
「ふーん」
私が帰りたかったがってるなんて、どうしてこの男に分かったのだろう。確かに楽しそうな顔はしてなかったと思うけど。
芸能界にいるからこそ、人の表情なんかにも敏感なのかもしれない。口は悪いけど良いところもあるのかな。